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月待の滝

(つきまち たき)

滝の裏側も見られる、神秘と美しさが共存する癒やしの空間

茨城県大子町、久慈川の支流である大生瀬川にある月待の滝は、高さ17メートル、幅12メートルで、その神秘的な姿と美しい自然から、多くの人々に愛されています。滝の裏の岩盤が大きく抉られているため、滝の裏側に入り込むことができ、「くぐり滝」や「裏見の滝」とも呼ばれています。古くから人々の信仰を集めてきた歴史ある場所です。季節によりさまざまな表情を見せ、特に冬には美しい氷瀑ができることで知られています。

滝の特徴と楽しみ方

月待の滝は、普段は二筋の夫婦滝となり、水が増すと中段の受皿から子滝が現れて親子滝になります。このように、水量によって形が変わるため、訪れるたびに異なる姿を楽しむことができます。

滝の裏側に回り込むことができる点も大きな特徴で、濡れることなく滝の裏側に入り込めるため、全国的にも珍しい滝です。滝の背後から眺める景色は格別で、自然の力強さを感じることができます。

四季折々の美しさ

月待の滝は四季折々の美しさを楽しめるスポットです。紅葉の時期には沿道に植えられたもみじが美しく色づき、滝とのコントラストが見事です。見頃は例年10月下旬から11月下旬で、落ち葉が作る“モミジの絨毯”も風情があります。冬には滝が凍結し、美しい氷瀑を見ることができます。夏には子どもたちが水遊びを楽しむ姿も見られます。

滝の裏側に入ることができる、水辺のパワースポット

月待の滝はマイナスイオンをたっぷりと浴びることができる水辺のパワースポットとしても人気があります。滝へと向かう沿道にはたくさんのもみじが植えられており、紅葉の季節の美しさは格別です。また、冬場には凍結した滝の姿も楽しめます。

二十三夜尊信仰

月待の滝では古くから二十三夜尊の信仰があり、この滝の内側で二十三夜の月(月齢22.5の下弦の月)が出るのを待ち、安産などを祈願する『二十三夜待(二十三夜講)』が行われていました。「月待の滝」という名前はこの信仰に由来しています。

月待の滝 もみじ苑

滝のすぐ近くには、美味しい蕎麦が食べられる「月待の滝 もみじ苑」があります。月待の滝を目の前に望み、滝を眺めながらそばを味わえる食事処です。

ここでは奥久慈を中心とする県内産常陸秋そばを使用しており、オリジナルの自動選別機でそばの実を一粒一粒色分するという画期的な技法を用いることで、徹底したこだわりの味を実現しています。

奥久慈産の玄そばを使用し、水車で動かす石臼で自家製粉し、深井戸の天然の地下水で打ったもりそばや、ソバの実の甘皮を含んだコシの強い太切そばです。

香り高い本格的な常陸秋そばを味わいながら、自家焙煎のコーヒーを楽しむことができます。5月から9月中旬までの期間限定で流しそうめんの食べ放題もあり、夏の名物として人気です。また、月待の滝の天然氷を使用したかき氷「なごり雪」も夏場の名物となっています。

もみじ苑は昭和59年に喫茶店からスタートし、日本一やさしい裏見の滝「月待の滝」を見ながら自家製粉のこだわり蕎麦と自家焙煎の珈琲を楽しめるお店として親しまれています。都会の喧騒を離れ、奥久慈の山々に囲まれた月待の滝を眺めながら、非日常の贅沢なひとときが過ごせます。

Information

名称
月待の滝
(つきまち たき)

日立・高萩・奥久慈

茨城県