設立と歴史
徳川ミュージアムは、昭和52年(1977年)に開館しました。水戸徳川家第13代当主である徳川圀順が、家伝の大名道具や古文書を寄贈し、公益財団法人徳川ミュージアム(旧 財団法人水府明徳会)として設立されました。旧称である彰考館徳川博物館は、2011年4月1日に現在の「徳川ミュージアム」に改称されました。
所蔵品と展示内容
ミュージアムは、徳川家康の遺品を中心に、歴代藩主やその夫人たちの遺愛品約3万点、『大日本史』編纂のために集められた約3万点の資料を収蔵しています。特に、徳川光圀に関する資料や、歴代水戸藩主に由来する貴重な品々が多く取り扱われています。
展示室の構成
ミュージアム内には、第一展示室、第二展示室、第三展示室の3つの展示室があり、第一展示室は常設展に、第二展示室と第三展示室は特別展に使われています。また、敷地内には庭園が広がり、訪れる人々に季節ごとの美しい景色を提供しています。さらに、喫茶室「ガーデンテラス」では、開館時間中にリラックスしながら美しい庭園を眺めることができます。
彰考館文庫
敷地内には、彰考館文庫が設置されており、『大日本史』の編纂のために集められた草稿本や古文書類が収蔵されています。これらの資料は、学術研究において重要な役割を果たしています。
文化財の収蔵
徳川ミュージアムには、多くの重要文化財が収蔵されています。その中には、「ドチリーナ・キリシタン(吉利支丹版西暦一六〇〇年)」や、「施氏七書講義巻第四十 問対上(金沢文庫本)」などの貴重な文書があります。また、徳川家康譲品の服飾品も多数収蔵されており、これらは徳川家の歴史と文化を理解する上で欠かせない資料です。
重要文化財一覧
重要文化財として収蔵されている主な品目:
- ドチリーナ・キリシタン(吉利支丹版西暦一六〇〇年)
- 施氏七書講義巻第四十 問対上(金沢文庫本)
- 周易正義(自巻第五至第九(金沢文庫本)
- 大燈国師墨蹟 法語元弘二年孟夏
- 日本書紀神代巻 上下
- 服飾類(徳川家康譲品) - 白地葵紋檜葉草花模様辻ヶ花染胴服、紺地葵紋菊唐草丸模様辻ヶ花染小袖などの服飾品一括