ローズポークとは?
茨城県が誇るブランド豚
「ローズポーク」は、茨城県の代表的なブランド豚であり、常陸牛・奥久慈しゃもと並ぶ「茨城三大ブランド肉」の一つです。県内の指定生産者が厳しい管理のもとで飼育し、一定の基準を満たした豚肉だけが「ローズポーク」として市場に流通します。
名称の由来
「ローズポーク」という名前は、茨城県の県花である「バラ(ローズ)」に由来します。また、肉質がバラの花のように美しく、鮮やかであることを願って名付けられました。
ローズポークの特徴
こだわりの三元交配
ローズポークは、以下の3種類の豚を交配して生産されています。
- ランドレース種(ローズL):繁殖力が高い
- 大ヨークシャー種(ローズW):体格が大きく、肉質が良い
- デュロック種(サクラ201):赤身の肉質が優れている
これらを掛け合わせることで、肉質の柔らかさ、きめ細やかさ、赤身と脂肪のバランスの良さを兼ね備えた豚肉が生まれます。
厳格な品質管理
「ローズポーク」を名乗ることができるのは、茨城県から出荷される豚肉のうち、上物または中物に格付けされたもののみです。このため、全体のわずか3%しかローズポークとして認定されません。生産から流通まで一貫して管理されており、高品質を維持することができます。
味の特徴
「ローズポーク」は、赤身が締まりが良く、脂肪には光沢と甘みがあります。食感は弾力があり、歯ざわりが良いのが特徴です。2002年には全国銘柄食肉コンテストで高評価を受けています。
ローズポークの歴史
養豚の盛んな茨城県
茨城県は、東京に近く、サツマイモの産地でもあることから、戦後に養豚業が発展しました。1957年には豚の生産額で日本一となり、その後も養豚業が盛んに行われています。
ブランド豚としての確立
1970年代に茨城県養豚試験場が開発を進め、1978年にランドレース種の「ローズ」が完成しました。これをもとに、1982年に「ローズポーク」のブランド化がスタートし、安定した品質のブランド豚として確立されました。
ローズポークの楽しみ方
駅弁やレストランで味わう
茨城県内では、「ローズポーク」を使用したさまざまな料理が楽しめます。特に有名なのが、水戸駅で販売されている駅弁「ローズポーク 豚べん」です。また、県内のレストランでは、とんかつや生姜焼き、しゃぶしゃぶなど、さまざまな料理で提供されています。
自宅で楽しむには?
ローズポークは、茨城県内のスーパーや精肉店で販売されています。特に、茨城県銘柄豚振興会の指定店で購入することで、品質の高いローズポークを手に入れることができます。
ローズポークの社会貢献
スポーツチームへの支援
茨城県内の農業協同組合(JA)グループでは、ローズポークをスポーツチームに贈る活動を行っています。例えば、1996年に鹿島アントラーズが優勝した際には、ローズポーク20kgを贈呈しました。また、高校野球の茨城県代表校には、JA全農いばらきがローズポーク1頭分を贈るのが慣例となっています。
まとめ
「ローズポーク」は、茨城県の誇るブランド豚であり、厳格な品質管理のもとで生産されています。弾力のある肉質と、甘みのある脂肪が特徴で、多くの食通に愛される逸品です。茨城県内のレストランやスーパーで手に入るため、訪れた際にはぜひ味わってみてください。