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茨城県近代美術館

(いばらきけん きんだい びじゅつかん)

日本と西洋の美術が融合する空間

茨城県水戸市にある茨城県近代美術館は、偕楽園から続く緑豊かな千波湖畔に位置し、豊かな自然に囲まれた美しい環境の中で、日本と西洋の近代美術作品を幅広く収蔵・展示している美術館です。建築家・吉村順三が設計を担当しました。

美術館の特徴と展示内容

茨城ゆかりの作家をはじめ、日本と西洋の近代美術作品を紹介

茨城県近代美術館は、横山大観など茨城県ゆかりの作家を中心に、国内外約4,000点の近現代美術作品を収蔵・展示しています。代表的な所蔵作品として、ロダン作「三つの影」や横山大観作の「流燈」などがあり、これらを鑑賞することができます。

美術館南側には、水戸市出身の洋画家・中村彝(つね)のアトリエを新築復元し、彝の遺品や資料を公開展示しています。

美術館では、企画展や所蔵作品展のほか、映像やパネル等によって作家や技法、美術の流れを紹介するコーナーや創作コーナーも設置されています。さらに、企画展ごとの講演・講座、ギャラリートーク、ワークショップ、ミュージアムコンサートなど、さまざまな美術普及事業を実施しています。

美術館の沿革

所蔵作品について

茨城県は、横山大観、下村観山、菱田春草、木村武山ら「五浦の作家」や、牛久沼のほとりに住み自然とともに生きる人々や動物たちを描いた小川芋銭などの日本画家、また、大正期に活躍した中村彝らの洋画家など、日本近代美術の発展において重要な役割を果たした作家を輩出しています。

茨城県近代美術館では、歴史に名を刻んだ郷土作家の作品をはじめ、国内の近現代美術作品を中心に所蔵しています。

中村彝について

中村 彝の生涯

中村 彝(なかむら つね、1887年〈明治20年〉7月3日 - 1924年〈大正13年〉12月24日)は、大正期の洋画家です。

彝の代表作と晩年

中村彝の代表作には、1914年の「小女」や1920年の「エロシェンコ像」があります。彼はルノワールやロダンの作品に影響を受けました。晩年には結核により病臥の生活が続きましたが、1924年に37歳で亡くなるまで、数々の名作を残しました。

彼の絶筆となった『頭蓋骨を持てる自画像』や『静物』(未完)は、その表情には苦行僧か聖人のような澄みきった境地が感じ取れます。中村彝の墓所は水戸市祇園寺にあります。

Information

名称
茨城県近代美術館
(いばらきけん きんだい びじゅつかん)

水戸・笠間・ひたちなか

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