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筑波実験植物園(つくば植物園)

(つくば じっけん しょくぶつえん)

多様な植物と自然に触れる癒やしの空間

筑波実験植物園は、日本国内外の多種多様な植物を収集・展示している、国立科学博物館が運営する研究機関兼公開植物園です。およそ14万平方メートル(約14ヘクタール)の広大な敷地に、約7,000種類の植物が植栽されており、常時約3,000種類の植物を観察できます。研究機関としての役割を持ちつつ、一般の来園者も楽しめる植物園として、多くの人々に親しまれています。

筑波実験植物園の概要

筑波実験植物園は、筑波研究学園都市内に位置し、筑波大学にも近接しています。1976年(昭和51年)に設立され、1983年(昭和58年)10月に一般公開されました。現在では、約5,000種類の植物を温帯から熱帯まで世界中から集めており、特に以下の分類に重点を置いて収集・研究が行われています。

さらに、植物分類学分野の専門研究者による研究が行われており、染色体やDNA解析、化学分類学などの手法を用いた研究が進められています。

園内の見どころ

屋外の植生区画

筑波実験植物園では、日本国内の様々な環境に生息する植物を再現した9つの屋外区画があります。それぞれの区画では、特定の気候・地理条件に適応した植物を見ることができます。

常緑広葉樹林区画

海岸近くの照葉樹林と、内陸の広葉樹林に分かれています。代表的な樹種として、スダジイ・タブノキ・アラカシ・シラカシなどがあります。沖縄から東北地方南部まで広がるエリアを再現しています。

温帯性針葉樹林区画

標高500~1000mの中間温帯地域に見られる、モミ・ツガ・ヒノキ・スギを主体とした針葉樹林を再現。普段は林床が暗いですが、倒木などの影響で部分的に明るくなることで、多様な植物が生育する環境が生まれます。

暖温帯落葉広葉樹林区画

里山の景観を形成するクヌギ・コナラ・ヤマザクラなどが植栽されており、春にはカタクリや二リンソウといった草本類が見られます。

冷温帯落葉広葉樹林区画

標高800~1600mのブナ帯を再現した区画で、ブナ・ミズナラ・カエデ類などが植えられています。湿潤で冷涼な環境を好む植物が多く見られるのが特徴です。

低木林区画

林縁や岩場、風衝地などに見られる低木林を再現。ツツジ類や虫媒花の植物が多く見られます。

砂礫地植物区画

山地性と海岸性に分かれ、それぞれの厳しい環境に適応した植物を見ることができます。

山地草原区画

低地から高地にかけての草原を再現。日本の高山植物も観察できます。

岩礫地植物区画

岩場や急斜面に適応した植物が見られるエリアです。

水生植物区画

湿地や水辺の植物を集めた区画で、特に水草や水生多年草が見どころです。

3つの温室

園内には、以下の3つの温室があり、それぞれ異なる環境に適応した植物が展示されています。

サバンナ温室

アメリカ大陸・アフリカ大陸・オーストラリアなどの半乾燥地域の植物が展示されています。

熱帯雨林温室

約24メートルの高さを誇る温室で、東南アジアのブナ科・ツツジ科・ラン科などの植物を中心に展示しています。

水生植物温室

高さ17.5メートル、約550平方メートルの温室で、熱帯地方の有用植物を育成しています。

交通アクセス

まとめ

筑波実験植物園は、国内外の多様な植物を学べる貴重な植物園です。研究機関としての側面を持ちながら、一般の来園者にとっても楽しく学べる場となっています。ぜひ訪れて、植物の奥深い世界を体験してみてください。

Information

名称
筑波実験植物園(つくば植物園)
(つくば じっけん しょくぶつえん)
リンク
公式サイト
住所
茨城県つくば市天久保4-1-1
電話番号
029-851-5159
営業時間

9:00~16:30

定休日

毎週月曜日(祝日・休日の場合は開園)
祝日・休日の翌日(土曜・日曜の場合は開園)
年末年始(12月28日~1月4日)

料金

一般・大学生 320円
18歳未満65歳以上 無料

駐車場
無料 120台
アクセス

電車・バス:つくばエクスプレス「つくば駅」下車 「つくばセンター」より関東鉄道バステクノパーク大穂行き「筑波実験植物園前」下車徒歩3分

車:圏央道「つくば中央IC」より約7km、常磐自動車道「桜土浦IC」より約8km

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