行方バーガーの種類
なめパックン – アメリカナマズを活用したバーガー
「なめパックン」は、霞ヶ浦で増殖したアメリカナマズを有効活用するために誕生したバーガーです。脂の乗ったカマ肉を主成分にしたパティに、玉ねぎと蓮根を加え、臭みのない養殖ナマズを使用しています。タルタルソースと少量のチリソースで味を引き締め、わさび菜、レタス、きゅうり、トマトが挟まれています。
ぶたパックン – 茨城県産豚肉を使ったメンチカツバーガー
「ぶたパックン」は、茨城県産の豚肉と玉ねぎを使用したメンチカツをパティにしたバーガーです。特製の「行方特製ソース」で味付けされ、なめパックンと同じく、新鮮な地元野菜がサンドされています。
こいパックン – 霞ヶ浦産鯉の特製ソース煮バーガー
「こいパックン」は、霞ヶ浦で養殖された鯉を特製ソースで味付けしたパティを使用しています。わさび菜、水菜、玉ねぎをトッピングし、風味豊かな味わいに仕上げられています。こいパックンは、「こいこい」という名前で提供されることもあります。
かもパックン – 合鴨農法で育った鴨肉を使用
「かもパックン」は、地元の合鴨農法で育てられた鴨肉と鶏肉を組み合わせ、てりやきソースで風味豊かに仕上げたパティが特徴です。セリや練り梅をトッピングし、さらに酢バスと黒コショウでアクセントを加えています。こちらも「こいこい」の名で提供されています。
行方バーガーの歴史
霞ヶ浦のアメリカナマズ問題と「なめパックン」の誕生
霞ヶ浦周辺では、1975年頃からアメリカナマズの養殖が始まりました。しかし、2000年頃には養殖場から逃げ出したナマズが自然繁殖し、ワカサギやエビ、ハゼを捕食するなど、生態系への影響が問題視されるようになりました。
2005年、麻生町・北浦町・玉造町が合併して「行方市」が誕生すると、地元の新たな名物としてアメリカナマズを活用する案が持ち上がりました。まず「ナマズの燻製」が開発され、これが成功を収めると、行方市麻生商工会が若者向けの商品として「なめパックン」の開発に着手しました。約3か月の試行錯誤を経て、2009年に「ぶたパックン」とともに販売がスタートしました。
「こいパックン」と「かもパックン」の登場
その後、道の駅たまつくり内のレストラン「玉水苑」の料理長が、霞ヶ浦の特産品である鯉を活かした「こいパックン」を考案しました。これは、霞ヶ浦の鯉養殖産業を支援し、地域の食文化を広める目的で開発されました。
さらに、行方市商工会が進める「全国展開プロジェクト」の一環として、「かもパックン」が誕生しました。この商品は「次世代の食文化創造プロジェクトチーム」によって開発され、地域の歴史と食文化を融合させた新たなご当地グルメとして人気を集めています。
まとめ
行方バーガーは、地元の特産品をふんだんに活用し、地域の魅力を発信するご当地グルメとして誕生しました。霞ヶ浦のアメリカナマズや鯉、茨城県産の豚肉、地元で育てられた鴨肉を使った4種類のバーガーは、それぞれ独自の風味とこだわりが詰まっています。行方市を訪れた際には、ぜひ食べ比べてみてください。