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鹿島灘はまぐり

(かしまなだ)

焼く、煮る、蒸すなど熱を通すと旨味が倍増

茨城県の「旬のさかな(春)」にも選ばれた「鹿島灘はまぐり」は、外洋性のチョウセンハマグリ(汀線蛤)という種に属します。一見、外来種と思われがちですが、実は日本古来の純国産ハマグリです。殻はなめらかで光沢があり、輸入品と比べて身が厚く、加熱しても柔らかく美味しいのが特徴です。

鹿島灘はまぐりの魅力

「鹿島灘はまぐり」は、旨味成分であるコハク酸を多く含んでいます。コハク酸は水には溶けにくいものの、熱湯には溶けやすいため、加熱すると旨味がより引き立ちます。そのため、潮汁や焼きハマグリ、酒蒸しなどの料理に最適です。また、グリシン、アラニン、グルタミン酸などのアミノ酸も豊富に含まれ、濃厚な味わいが楽しめます。

旬の時期

鹿島灘はまぐりの産地

茨城県の大洗から千葉県の犬吠埼にかけての鹿島灘地域で収穫される特産品です。この地域は広大な砂地が広がっており、直径10cm以上(大人の握りこぶしサイズ)の大きなハマグリが獲れる良好な漁場となっています。そのため、「鹿島灘はまぐり」は市場でも高値で取引され、貴重な国産ハマグリの高級品として評価されています。

鹿島灘はまぐりと日本文化

ハマグリの貝殻の形状は一対ごとに異なり、一度外してしまうと他の貝殻とは合わなくなります。この特徴から、古くから夫婦円満の象徴とされ、結婚式やお正月、ひな祭りなどのお祝いの席に欠かせない食材となっています。

鹿島灘はまぐりの美味しい食べ方

潮汁

ハマグリ本来の旨味を味わうなら潮汁が最適です。調理の際には、水から煮出すことがポイントで、貝の旨味がしっかりと引き出されます。

焼きハマグリ

「焼きすぎない」ことが美味しく仕上げる秘訣です。さらに、ちょうつがいの外側にある黒い突起(靱帯)を切っておくと、加熱時に口が開かず、旨味成分を含んだ汁が流れ出るのを防ぐことができます。

酒蒸し

酒の風味とハマグリの旨味が絶妙に合わさる一品。日本酒や白ワインを使うと、より香り高い仕上がりになります。

はまぐりカレー

鹿島灘地区では、昔からお肉の代わりにハマグリを使用した「はまぐりカレー」が親しまれています。ハマグリの出汁がカレーのコクを深め、独特の風味が楽しめるご当地グルメです。

「鹿島灘はまぐり」は、豊かな旨味と文化的な価値を併せ持つ、日本を代表する高級食材の一つです。ぜひ、旬の時期に味わい、その魅力を堪能してください。

Information

名称
鹿島灘はまぐり
(かしまなだ)

鹿嶋・霞ヶ浦

茨城県