館内の展示品と施設
博物館内の施設には、聖像殿や新館、別館などがあり、それぞれに歴史的な資料や美術品が展示されています。「聖像殿」には明治天皇の銅像が安置され、新館には映像ホールや総合展示室があり、最新の技術を駆使して歴史を学ぶことができます。別館には第1から第4展示室があり、幕末から明治にかけての資料が多く収蔵されています。
歴史の潮流を感じる展示内容
博物館の主な展示品には、明治・大正・昭和天皇や皇族ゆかりの御品、幕末・明治期の志士・先人たちの書画や美術品などがあります。幕末動乱の契機となった「桜田門外襲撃図」のジオラマや、木村武山による「神武天皇御肖像」、最後の将軍・徳川慶喜の書をはじめ、幕末から明治期にかけての志士や先人たちの書画・遺品が多数収蔵されています。また、茨城や大洗にゆかりのある日本画や工芸品も展示されており、地域の歴史と文化に触れることができます。
聖像殿と明治天皇の銅像
博物館の中央には「聖像殿」があり、そこには明治天皇の等身大銅像が安置されています。この銅像は、開館時に制作されたもので、明治天皇の偉業を称える象徴的な存在です。銅像の背後には、木村武山筆による「神武天皇御肖像」が掲げられており、天皇の歴史とその影響を感じることができます。
エントランスホールと旭日丸の推定模型
ご来館者を最初に迎える「エントランスホール」は、高い天井と列柱に囲まれた明るい空間です。ここには、幕末に水戸藩が建造した初期の国産洋式軍艦「旭日丸」の推定模型がシンボリックに展示されており、日本の近代化の象徴として注目されています。
映像ホールでの体験
「映像ホール」では、最新の音響・映像設備を用いて、オーディオ・ビジュアル版「幕末と明治の青春群像」を楽しむことができます。動乱の幕末から明治維新に至るまでの歴史を、映像を通じて体感できるこのスペースは、訪れる人々に深い感動を与えます。
別館とその展示室
博物館には「別館」もあり、昭和7年に建築されたこの施設には、第1から第4までの展示室が設けられています。各展示室では、幕末から明治にかけての貴重な資料や皇室にまつわる資料が展示されており、歴史を学び、感じることができる空間となっています。
総合展示室の魅力
「総合展示室」では、幕末から明治期への「歴史の潮流」と「人物像」がわかりやすく解説されています。この展示室を見学することで、別館に展示されている資料についての理解が一層深まります。特にジオラマやデータベースを活用した展示は、訪問者にとって歴史をより身近に感じられる工夫がされています。
博物館の歴史と背景
「幕末と明治の博物館」は、1929年(昭和4年)に「常陽明治記念館」として開業しました。当時、田中光顕伯爵は、幕末から明治にかけての歴史的な出来事を後世に伝えるため、また水戸藩の貢献を顕彰するためにこの博物館を設立しました。館内には、明治天皇が即位の際に使用した束帯や、幕末の志士たちの書画、美術品などが展示されており、訪れる人々に歴史の重みを感じさせます。
博物館の再建と新しいスタート
1997年(平成9年)9月12日、「常陽明治記念館」は「幕末と明治の博物館」へと改称され、同年11月1日にはエントランスや総合展示室を含む新館が増築されました。さらに、2010年(平成22年)には博物館の運営が「常陽明治記念会」から大洗町に移管され、正式名称を「大洗町幕末と明治の博物館」としました。
まとめ
「幕末と明治の博物館」は、美しい自然環境の中で、幕末から明治にかけての歴史を感じられる貴重な施設です。展示されている資料や美術品は、訪れる人々に当時の息吹を伝え、歴史の重みを感じさせます。また、再建された新館や別館の展示施設は、最新の技術を取り入れ、歴史を学ぶ上での貴重な体験を提供しています。大洗町に訪れた際には、ぜひ足を運んでみてください。きっと忘れられないひとときを過ごせることでしょう。